みんなのつながりを構築するエンジニア

家族というフィールド

--札幌−東京の移動も多くていらっしゃると思いますが、お休みは取れていますか?
なかなか土日休みというのは、難しいですね。土曜日を移動に充てると、結局移動した先で
の予定もいくつか入ってしまうので・・・。でも、日曜日は極力家族と過ごすようにしてい
ます。家族の結びつきは重要だと思います。子供にとっても、お父さんは外で仕事をしてい
ればいい人というのは、よろしくない。子供が健やかに育つとはどういうことか?そのため
にどうしたらいいか?子供が将来に夢を持てる環境を残していくことがオトナの役目だと思
います。
今の世の中は、便利になった一方で、本能的なものを失いすぎている。50年後、100年後も
続く日本の良さを残していくのが子供への責任かと思います。
別に教育熱心なワケではありませんが、何が大事なのか?何を伝え残していけるのか?自分
の子供だけではなく、未来を創ることを考えないといけないと思います。

--何か、小山内家の掟はあるんですか?
掟とかではないですが、一応ルールがありますね。ゲームと携帯電話が日本をダメにする
んじゃないかと思うところがありまして、ゲームの類は買いません。あ!ただ、お父さんも
運動不足なので、wiiは購入しまして・・・、お父さんと一緒ならやってもいいことになっ
てます(笑)。携帯電話に関しては、直接会って、話して伝えることをコミュニケーションの
基本にしないと、人との関係を築く上で、何が嬉しくて、どんなことをされたり言われたり
したら嫌なのか、わからなくなってしまうし、現実と向き合う力も養えないのではないか
と・・・。室内でゲームをするより、外で遊んだほうがいい。携帯電話は、100歩譲って必
要だとしても、子供は通話ができれば十分じゃないかと思います。

--育てるということへの意識は、ご両親からの影響ですか?
そうですねぇ。あまり、両親の教育方針をどうこう思ったことはなかったですが、今になる
と、ありがたかったなと思います。かなり自由にさせてもらってました。制服のズボンは太
かったですし、ガクランの丈は短かった(笑)。よく遊ばせてもらいました。抑えるトコロを
押さえておけば、あとは信頼して、わりと放任というか、尊重してくれていたということだ
ったのだと思います。

家族と

段取りという創造力

--起業なさったのは、おいくつの時ですか?
27歳でした。勤めていた流通系の企業の上司に誘われて辞めたのですが、結局、一人で独立
することになりました。
会社にいるのが嫌になったとかいうことでもなく、ものすごい覚悟を決めて独立します!と
いう感じではありませんでした。
勤めていた会社では、入社してすぐにエンジニアとしての仕事を任せてもらっていました。
当時は、機械に明るい人が多くなくて、プログラムを組めるような人も少なかったですしね。
新しい工場の生産ラインのシステムを一人で任されたのですが、完成までの2ヶ月間は、ほ
ぼ工場に住んでいました。若かったからできたんですが、段ボールを引いてダンボールをか
けて、暖はコンピュータの熱でとる!ような生活でしたよ。工場と会社は離れていて、週に
一度、会社に顔を出すと、「おぉ。小山内生きてたか」みたいな感じでした。でも、出来上が
った時の達成感というか、充実感はすごくありましたね。
その会社からは、独立してからも、3年くらいは仕事をもらっていました。

--お一人でお仕事をなさっていたんですか?
独立した翌年から、新入社員を採用しました。企業は、地域社会への貢献ができなければい
けない。そのためには、雇用創出をしないといけない。なぜだかはわかりませんが、すごく
強くそう思っていて、毎年新卒採用をしていましたね。

--交流会に参加されるようになったキッカケは何かあったんですか?
単純に新規開拓のためです。設立4年目あたりからですね。
色々な会に参加することで、どんどん外重視になっていきました。社長は外でシゴトを取っ
てくる。納期は決まってる。「さぁやろう!」って、自ら寝袋持って泊りこんじゃうんだから、
社員は嫌だったでしょうねぇ。会社は留守がちで、社員とのコミュニケーションは満足にと
れていなくて、仕事とってきてるんだから文句ないだろう!お客様のご要望にお答えするの
が仕事だ!何でやらないんだ?!と、暗に社員を追い込むというか責めるような姿勢があり
ましたね。
『技術を売る会社ではなく、接客サービス業である。お客様を第一に、地域貢献をします。』
というようなことを、社是のように掲げていて、まずはお客様第一!次に地域貢献をし、自
社の発展があれば、最終的には社員も幸せだろうという順番でした。
でも、経済・市場の状況、自社の業績をみて、間違ってるなぁと氣づきました。
シゴトはとってくるけど、段取りも無茶苦茶で、いい仕事はできない、業績もよくない…。
それでは税金も納められなくて、地域貢献なんてできないですよね。
だったら、まず社員が働きやすいことが大事で、いい仕事ができれば自社の発展があって、
ようやく社会に少し貢献ができるようになって、お客様にも喜んでいただける。そういう順
番なんじゃないか?ということを、社員と話し合って氣付かせてもらいました。厳しいこと
も言われましたよ。でも、小さな会社ですから、社長が決めれば変わるんです。
でも、それはここ3年くらいの話で、結構長いこと、ひどかったとおもいますよ。

--進化ですね。
そうですねぇ。まだまだ途中ですけど。

--14期続けてこられて、わかったことは何でしょう?
運営と経営の違い。経営に対して勉強も理解も足りなかったと思います。
会社の業績は、一時的にいい時期もありました。でも、その時にどういう対処をして、将来
に備えるべきだったのか、全く判っていなかったなと思います。
車の運転の仕方を知っているだけでは不十分。車の仕組み、上手な運転の方法、交通ルール
…。色々わかってはじめて車を乗りこなすことができる。というようなことです。
会社も同じで、作って運営していくだけなら、誰でもできる。でも、それは経営とは違う。
未来を見据えて、どう在るべきか?いま、何をすべきか?見極める必要があると思います。
最近になってようやくわかりましたし、これからも勉強しながらやっていくしかないと思います。
社会の仕組みを知らないで、運営しているだけでは、新しい価値は生まれないですし、
社会貢献にならないんですよね。
そういったことを、氣付かせてもらったのも、人との出会いによってだと思います。起業し
たことで、人との繋がりをもって、多くのご縁を持てることはありがたいことです。

--ご縁を繋ぐコツはありますか?
コツかどうかわかりませんが、即NOを言えないんです。断らないで、なんとなくニコニコ、
頼まれたら結局引き受けちゃってる。あとは、どんなに親しくなっても礼儀をわきまえるこ
とでしょうか。これは心がけています。

--何か大きな決断を迫られたことはありますか?
決断ということで言えば、採用する責任と、辞めていただくということの重みですね。
すごく大きくその人の人生に影響してしまう。人の人生を変えてしまうような、そんな権利
は誰にもないはずなのに、やはり採用や解雇となると、大きく影響してしまうと思います。
辞めていただく場合には特に、「法律的に問題がなければいいんじゃない?」という経営者の
方もいらっしゃいますが、どうもそう割り切れなくて、相当悩んだことがあります。

--最終的な判断基準は何ですか?
世の中のためになるか?世の中にいいか?悪いか?ですね。
京セラの稲盛会長の「動機善なりや、私心なかりしか」ということばを、ココロに問います。
会社の経費をちょっと私的な部分、例えば、仕事でもプライベートでも使う車のガソリンを
会社のカードで入れるとか、お付き合いの後にタクシーで帰った領収書を経費にするとか、
実はそういうことしていたんですが、一切禁止しました。経費を節減と言いつつ、「社長のこ
の領収書は何ですか?」と言うようなことがあっては、社員は納得いかないでしょう。そう
いった意味で、自分に後ろめたいところがないと、判断に迷いがないですし、説得力も増し
ます。清々しい氣分で仕事を進められるようになりましたよ。

--じゃぁ、好きなことばは、この稲盛会長のおことばですか?
そうですね。それと、『背水の陣』そのつもりでやればできる!と言い聞かせています(笑)
本領発揮のキーワードです。いい時代に育ててもらったと思うので、次世代へは、ニッポン
再生の責任があるだろうと思います。将来は、できれば学校を創りたいです。子供たちが将
来に夢を持てる、道徳・礼儀を知る初等教育ができればいいなと思っています。

オフィス

プロフィール

小山内 拓(おさない たく)
北海道札幌市出身。
広島大学工学部卒業後、地元の流通系企業を経て27歳の時に有限会社北海道情報システム
コンサルタンツ(現株式会社HiSC)を設立して独立。
SOHO・マイクロビジネスのよりよい協業と、仕事の環境構築を目指して組織作りに関わ
る。現在、全国デジタル・オープン・ネットワーク事業協同組合理事長、協同組合アイ・ウ
ェア理事長、NPO法人北海道マイクロビジネス推進協議会理事長、NPO法人日本ITイノ
ベーション協会北海道ブロック本部長等を兼務。
趣味は登記と料理と温泉。

企業インフォメーション

小山内さんの広—い活動フィールド、
詳しいご案内はこちらをご覧ください。
全国デジタル・オープン・ネットワーク事業協同組合
http://www.d-one.coop/
協同組合アイ・ウェア
http://www.i-ware.coop/
NPO法人北海道マイクロビジネス推進協議会
http://www.norths-one.jp/
NPO法人日本ITイノベーション協会
http://www.npo-jita.org/
株式会社HiSC
http://www.hisc.co.jp/
旅のサポートデスク
http://tabi-support.net/

取材後記

趣味:登記!「団体好きなんです(笑)」というコトバに、小山内さんのお人柄と力みのない
使命感を感じます。
インタビューをお願いしたら、「適任じゃないですよ・・・」と言われました。それでも、お
話をうかがって、人との関係を大事に、常に前へ前へ進んでいらっしゃる生き方は、とても
素敵で、小山内さんみたいな大人が増えたらいいなぁと思いました。
「見た目悪そうで、話したら温和!そういうギャップが狙い」とおっしゃいますが…、悪そ
うに見えませんよ(笑)「人は人と繋がって生きていく。」再認識をさせていただきました。
一緒に学校創りたいです。

文責:JITA理事 岩田真理子
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